歴史の世界

古代ギリシア 前古典期③(交易・植民都市・軍事)

交易 植民都市 軍事(重装歩兵と密集陣形) 地中海の交易はフェニキア人が先行していた。ギリシア人は彼らから多くを学んで後を追った。文字もその一つだが、交易も植民都市の建設も先行した彼らから学んだはずだ。 交易 ギリシアの輸出品はオリーブ油とブド…

古代ギリシア 前古典期②(アルファベットの誕生)

アルファベットは古代ギリシア人が開発した。 アルファベットとはなにか ギリシア人のアルファベット開発 文字普及の効用:アイデンティティの形成 アルファベットとはなにか 古代ギリシア人がアルファベットを発明したことを書く前に、まずアルファベットと…

古代ギリシア 前古典期(アルカイック期)①(ポリスの誕生)

古代ギリシアの時代区分の話 ポリスの誕生 ポリスの特質 アクロポリスとアゴラ 古代ギリシアの時代区分の話 私たちが「古代ギリシア」と聞いてイメージするのはポリスが林立する小さな世界。 そのような世界は暗黒時代の後に起こり、アレクサンドロス大王の…

古代ギリシアの暗黒時代(初期鉄器時代)

前回からの続き。 歴史区分:「暗黒時代」と「初期鉄器時代」 暗黒時代(初期鉄器時代)の中の時代区分 各時代の様子 歴史区分:「暗黒時代」と「初期鉄器時代」 前1200年頃にミケーネ文明は崩壊したことは前回書いた。ミケーネ文明はエーゲ文明の最後の一つ…

エーゲ文明④ ミケーネ文明の構成/崩壊

前回からの続き。 ミケーネ文明の担い手は誰か?(線文字Bについて) 崩壊/「海の民」 ミケーネ文明の担い手は誰か?(線文字Bについて) ミノア文明の担い手(支配者層)はおそらくはオリエント出身の人たちだったのに対し、ミケーネ文明のほうはインド・…

エーゲ文明③ 後期青銅器時代/ミケーネ文明の誕生

前回からの続き。 前回書いたミノア文明の後継がミケーネ文明。 ミケーネ文明とは? 墓から分かること:その①副葬品の多さと交易ネットワークの広がり 墓から分かること:その②新しい文化の流入 墓から分かること:その③権力集中の度合い ミケーネ文明とは?…

エーゲ文明② 中期青銅器時代/ミノア文明の興亡

前回からの続き。 ミノア文明の始まり(初期青銅器時代) 盛期(前2000年~) ミノア文明の担い手は誰か?(線文字Aについて) ミノア文明の最盛期と崩壊 同時代の他地域(ミノア文明の影響その他) 初期青銅器時代が終焉し、中期青銅器時代が始まる。そして…

エーゲ文明① 古代ギリシア最古の文明の誕生/初期青銅器時代

古代ギリシアを書き始める。 まずはその最古の文明、エーゲ文明(エーゲ海文明)から。 古代ギリシア 地中海への展開―諸文明の起源〈7〉 (学術選書)作者:周藤 芳幸京都大学学術出版会Amazon エーゲ文明については周藤芳幸氏の主張を多く採用してくことにする…

「古代ギリシア」シリーズを書く

これから「古代ギリシア」シリーズを書く。これらの記事は「古代ギリシア」のカテゴリーの保存する。 地域的範囲 出典:木村精二他監修/詳説世界史図録/山川出版社/2014/p18 古代ギリシアの範囲は、基本的には左下の地図にある地域、すなわちエーゲ海の…

戦後直後の日本経済について⑤ 歴史を歪めるもの

前回からの続き。 歴史を歪めるもの 左翼史観の残滓 財政均衡派(財政緊縮派)の人たち 有沢広巳(有澤廣巳) 小説『官僚 たちの夏』 歴史を歪めるもの 戦後経済史は嘘ばかり 日本の未来を読み解く正しい視点 PHP新書作者:高橋 洋一PHP研究所Amazon ここまで…

戦後直後の日本経済について④ ドッジ・ラインという失敗

前回からの続き。 復興金融金庫とインフレ 日本の景気回復傾向を潰したドッジ・ライン 朝鮮特需 復興金融金庫とインフレ 前回に貼り付けた引用を再掲。 終戦後の経済復興策として1946年12月に第1次吉田内閣が傾斜生産方式を閣議決定した。[中略]それを賄う…

戦後直後の日本経済について③ 石橋湛山の経済政策方針

前回からの続き。 傾斜生産方式と復興金融金庫と復金インフレの問題設定 石橋湛山の経済政策 吉田第一次内閣の直前の経済状況 石橋大蔵大臣の経済政策の方針 GHQの対応への疑問 経済回復の始まり 傾斜生産方式と復興金融金庫と復金インフレの問題設定 以下は…

戦後直後の日本経済について② 「傾斜生産方式」の神話

前回からの続き。 「傾斜生産方式」の神話 「日本弱体化計画」からの方針転換 ~逆コース~ 日本経済復興の始まり 「傾斜生産方式」の神話 戦時中、日本の国富と生産力の多くは戦争に注ぎ込まれた。そして国の窮乏化と悪性インフレが進んで終戦に至る。 そし…

戦後直後の日本経済について① アメリカ・GHQによる日本弱体化計画

通説 アメリカによる日本弱体化計画 戦全日本を振り返る ~戦前日本は資本主義国だった~ 通説 今までの「教科書」的な占領期の経済政策のイメージは次のようなものだろう。 戦争で廃墟になった日本経済は、GHQによる「経済民主化」――財閥解体、労働の民主化…

管子(4)(重令篇/法法篇/五輔篇/七法篇)/止

前回からの続き。 重令篇 法法篇 五輔篇 徳 義 礼 法 権 七法篇 重令篇 この篇は管仲が書いたものではないとされる。 訳者によれば、矛盾が少なくない『管子』の中で比較的に論旨が整然とされている(p209)。 「古代氏族社会」の名残りをとどめる春秋時代、…

管子(3)(立政篇/乗馬篇/軽重篇)

前回からの続き。 立政篇 乗馬篇 軽重篇 塩の専売 夷狄掌握の法 立政篇 立政篇も管仲が書いたと言われている。 立政篇は行政上の細則や心得のようなものを集めたものだ。 その中で、訳者が注目している一つが、管仲が「重農主義者」であったということだ。 …

管子(2)(形勢篇/権修篇)

前回からの続き。 形勢篇 形勢=天の道 「君、君たらざれば、臣、臣たらず」 権修篇 「天下を為(おさ)めんと欲する者は……」 形勢篇 形勢篇は、牧民篇と同じく、管仲が書いたと言われる経言9篇のうちの一つ。ただし形勢篇はもともとは山高篇と言われていた…

管子(1)(『管子』について/牧民篇)

今回は以下の本をテキストとした。 管子 (中国の思想)徳間書店Amazon 『管子』について 牧民篇 「倉廩実つれば礼節を知り、衣食足りれば栄辱を知る」 四維 四順 理念を明確にせよ 『管子』について 『管子』は春秋時代の有名な大宰相・管仲が書いた書である…

「 中東_メソポタミア文明②」カテゴリーの主要な参考図書

「 中東_メソポタミア文明②」シリーズ終了。 「メソポタミア文明①」カテゴリーはシュメール人最後の王朝ウル第三王朝の滅亡まで書いた。このカテゴリーはその続きとなる。 メソポタミア文明の終わりの時期について。以下は『古代メソポタミア全史』(中公新…

アケメネス朝ペルシア帝国 その12 言語・文字/世界帝国

前回まででアケメネス朝の通史は終わったので、ここではこれまで書いていなかった事項を書いておく。 言語・文字 世界帝国 言語・文字 広大な地域を支配したペルシア帝国には、土着の言語と共通の言語があった。 共通の言語はアラム語だ。 オリエント世界を…

アケメネス朝ペルシア帝国 その11 ダレイオス3世とペルシア帝国滅亡

前回からの続き。 ダレイオス3世はアケメネス朝ペルシア帝国の最後の王で、アレクサンドロス大王によって滅ぼされる。 ダレイオス3世と前回のアルタクセルクセス3世の間に一人の王がいる。その名はアルタクセルクセス4世だが、ギリシア文献だと「アルセ…

アケメネス朝ペルシア帝国 その10 アルタクセルクセス3世

前回からの続き。 即位と国内平定 エジプト遠征 死去 即位と国内平定 今回の代替わりでも後継者戦争が起こった。後継者争いが毎回のように起こるのは、アケメネス朝に後継者を決める取り決めが無かったからだという。 長命のアルタクセルクセス2世は多くの…

アケメネス朝ペルシア帝国 その9 アルタクセルクセス2世

前回からの続き。 骨肉の後継者戦争 コリントス戦争と大王の和約 エジプト奪還ならず 大王の求心力低下と後継者戦争と総督の反乱 骨肉の後継者戦争 ダレイオス2世が亡くなるとアルタクセルクセス2世が大王に即位する。骨肉の争いはアルタクセルクセスが即…

アケメネス朝ペルシア帝国 その8 ダレイオス2世

前回からの続き。 骨肉の動乱とダレイオス2世の即位 バビロニアの繁栄 サトラップの土着化 ギリシア勢力との関係の変化 ダレイオスの死とエジプトの反乱 骨肉の動乱とダレイオス2世の即位 前424年、アルタクセルクセス1世が亡くなり、王太子だったクセルク…

アケメネス朝ペルシア帝国 その7 アルタクセルクセス1世

前回からの続き。 アルタクセルクセス1世 エジプトの反乱 ギリシア勢力との戦いと「カリアスの和約」 アルタクセルクセス1世の治世の評価 アルタクセルクセス1世 アルタクセルクセスは父クセルクセス1世が暗殺されたことにより、前465年、王位に就いた(…

アケメネス朝ペルシア帝国 その6 クセルクセス1世

前回からの続き。 クセルクセス1世 バビロンの反乱と破壊 ギリシア遠征 テルモピュライの戦い/サラミスの海戦 プラタイアの戦い/ミュカレの戦い ギリシアの反転攻勢 暗殺 クセルクセス1世 ダレイオス1世の後を継ぐのはクセルクセス1世。ダレイオスと正…

アケメネス朝ペルシア帝国 その5 ダレイオス1世(帝都ペルセポリスその他/遠征)

前回からの続き。 ペルセポリスの建設とその他の首都 遠征 北方遊牧民への遠征(サカ人=スキタイ人) インド遠征 ギリシア遠征 ダレイオス治世の版図 ペルセポリスの建設とその他の首都 ヘロドトスは、スーシャー(ギリシア語名スーサ)が「ペルシア帝国」…

アケメネス朝ペルシア帝国 その4 ダレイオス1世(出自とキーワード)

前回からの続き。 ダレイオス1世の出自 宮廷内の権力 婚姻関係 ダレイオスとクーデタを起こした貴族たち ダレイオス1世のキーワード サトラップ 王の道 王の目、王の耳 ダレイオス1世の出自 ダレイオス1世が簒奪者だと考えられていることは前回、前々回…

アケメネス朝ペルシア帝国 その3 「チシュピシュ朝」

前回からの続き。 今回の参考文献は青木健『ペルシア帝国』(講談社現代新書/2020) ペルシア帝国 (講談社現代新書)作者:青木 健講談社Amazon 「チシュピシュ朝」 ペルシア「帝国」の建国者キュロス2世(大王) カンビュセス2世/エジプト征服 「チシュピ…

アケメネス朝ペルシア帝国 その2 「アケメネス」という名称

前回からの続き。 「アケメネス」という呼び方のいくつか 「アケメネス」という名称の由来 「アケメネス」という呼び方のいくつか 「アケメネス」という呼び方は(古代)ギリシア語に由来する呼び方。専門家によっては「アカイメネス」と呼ぶこともある。(…