2018-07-01から1ヶ月間の記事一覧
第5王朝 この時代になると、官僚組織から王族が撤退するようになる。このことについては「太陽信仰とオシリス信仰」で書いた。 高宮氏は「第4王朝半ば頃のメンカウラーの治世から王族以外が宰相に任命されるようになり、官僚職の王族離れが始まった」(p17…
政治史+行政史+経済史を語れば、普通はその地域の歴史としてほぼ十分なのだが、古王国時代は逆にピラミッドの歴史が9割超を占め、その他はおまけになってしまっている。 この記事では、政治・行政・経済の歴史中心としたの話を書こう。ただしほとんどの歴史…
第5王朝 第6王朝(最後の王朝) 第5王朝 第5王朝のピラミッド関連のことは「エジプト文明:古王国時代⑤ ピラミッドと宗教 その3 太陽信仰とオシリス信仰」でも書いた。 第5王朝初代ウセルカフ王から宗教上の様式が大きく変わり、王たちはピラミッドを…
前回からの続き 主に、ピラミッド建造の労働者について書いていこう。 スフィンクスについて ピラミッドの建設労働者たち 労働者は奴隷? 「ピラミッド建造=公共事業説」と国家の発展 結果的には公共事業的な効果はあったのではないか? メンカウラー王のピ…
今回はギザの三大ピラミッドについて書く。 ギザの三大ピラミッド/「真性ピラミッド」 ピラミッドの石材 『メレルの日誌』について 建造期間について ギザの三大ピラミッド/「真性ピラミッド」 私たちがイメージするピラミッドは側面が平らかな正四角錐の…
古代エジプト人は来世に強い関心を持っていることは以前に書いた(古代エジプト人の来世観 )。王だけでなく、古代エジプト人は来世で再生復活することを考えて、墓をどのような構造にするかを考えた。ピラミッドは当時の王の宗教的表現の1つと言える。 さ…
今回も建築技術云々は すっ飛ばして宗教の話をする。ただし政治の話が少なからず混じってしまった。 ギザの三大ピラミッド(第4王朝) 太陽神殿(第5王朝) 太陽信仰の後退とオシリス信仰 ピラミッド・テキスト 第6王朝 ギザの三大ピラミッド(第4王朝)…
この記事では、ピラミッドと太陽信仰について書いていく。 最古のピラミッドと太陽信仰 太陽信仰と四角錐 なぜピラミッドは建造されたのか(建造の目的) 最古のピラミッドと太陽信仰 最古のピラミッドは、第3王朝初代のジェセル(ネチェリケト)王の王墓だ…
古王国時代の宗教観とピラミッドがどのように結びついているのかを書いていく。 この記事では、民間を含むエジプト全体の来世観・死生観・宗教を書いていく。 来世観と宗教 来世で永遠に生き続けるために必要な知識と行動 「カー」と「バー」 3要素の再合一…
(ピラミッドと宗教の関係について書く前に、宗教とは何かについて書いておこう。) (以下は私がネット検索してまとめたもの。) 宗教とは何か。簡単に言うと「何らかの利益を得るために、神秘的な法則・力を信じ、それに関連する教えを信じて行動すること…