歴史の世界

2020-07-01から1ヶ月間の記事一覧

楚漢戦争⑬ 劉邦、項梁政権加入から関中入りまで

前回からの続き。 劉邦は項梁の下に集まり、項梁から兵を借りてようやく故郷の豊邑を奪還した。 この後、劉邦は項梁の客将(上下関係がはっきりした同盟関係を持つ)として項梁軍に参加する。 この記事に関連する項梁・項羽を中心とする動きについては以下の…

楚漢戦争⑫ 劉邦、決起す

前回に続き、劉邦について書く。今回はいよいよ決起の場面を書く。」 決起 初戦からの順調な出だし 故郷の豊邑が寝返る 秦嘉を頼る 張良との出会い 項梁の楚国に参加する 決起 秦の二世皇帝の元年(紀元前209年)7月、陳勝・呉広の乱が起こった。この乱は陳…

楚漢戦争⑪ 劉邦、公務員から盗賊の親分へ

今回も劉邦について。 前々々回の記事 *1 で劉邦の生まれ育ちについて書いたが、今回はこの続きを書いていく。 今回もテキストは佐竹靖彦『劉邦』。 劉邦作者:佐竹 靖彦発売日: 2005/05/11メディア: 単行本 亭長になる 盗賊の親分へ 亭長になる 劉邦は裏の社…

楚漢戦争⑩ 劉邦の人柄

劉邦が項羽に勝った理由として「項羽から劉邦に人材が流れた」ということがある。人材が流れた結果が有名な四面楚歌そして死に繋がる。 人柄の差が二人の明暗を分けたということだが、ここでは劉邦の人柄について書いていく。 気前が良い 気軽に話しかけられ…

楚漢戦争⑨ 劉邦を取り巻く環境

前回に続いて劉邦について書いていく。 今回は劉邦を取り巻く環境について。 今回もテキストは以下の本を使う。 劉邦作者:佐竹 靖彦発売日: 2005/05/11メディア: 単行本 劉邦の故郷とその周辺の地図 「フロンティア」に流入する人々とアウトロー 反秦勢力の…

楚漢戦争⑧ 劉邦の生まれ育ち

前回まで項梁・項羽を中心の歴史を書いてきたが、今回から複数の記事に分けて劉邦について書いていく。 テキストは以下の本。 劉邦作者:佐竹 靖彦発売日: 2005/05/11メディア: 単行本 劉邦の名前について 劉邦の生年 劉邦の周辺は任侠の世界 劉邦の名前につ…

楚漢戦争⑦ 鉅鹿の戦い 後編

前回からの続き。 二世3年(前207年)12月 項羽軍到着前の状況 項羽軍の攻撃 戦後 漢元年(前206年) 暦と元号について 項羽と劉邦の対立 二世3年(前207年)12月 項羽軍到着前の状況 この12月に項羽軍が秦軍に攻め込むのだが、ここで項羽が攻め込む前の状…

楚漢戦争⑥ 鉅鹿の戦い 前編

さて、いよいよ鉅鹿の戦い。 鉅鹿の戦いは趙国の鉅鹿での戦闘。秦と楚の勢いが逆転する重要なイベント。そして項羽が楚国の実権を握り、それだけでなく、反秦勢力のほとんどを従える存在となる。 この戦いは秦帝国から前漢帝国の過渡期の中でサラッと流され…