歴史の世界

2019-06-01から1ヶ月間の記事一覧

兵家(5)孫子(他者・他書との比較 -- 対クラウゼヴィッツ『戦争論』篇)

記事タイトルどおり、他者(他書)との比較について書く。 他と比べて、『孫子』がどのようなものなのか、イメージだけでも分かればいいかと思って書いてみた。 戦争論〈上〉 (中公文庫)作者:カール・フォン クラウゼヴィッツ出版社/メーカー: 中央公論新社…

兵家(4)孫子(春秋時代末期から戦国時代の戦争へ)

まだ時代背景は続く。 しかし今回はいよいよ『孫子』の著者の孫武の登場。 春秋末期。孫武の戦争 戦国時代の戦争 おまけ:あぶみの話 春秋末期。孫武の戦争 春秋末期。中原の社会秩序は凝り固まったまま崩れていく過程にあった。 この時代に、孔子は新しい秩…

兵家(3)孫子(春秋時代後期の戦争)

今回も時代背景の話。 戦争そのものの変化 「将軍」職の発生 戦争そのものの変化 新しい戦い方は、春秋時代後半に次第に広まってきた。ただしその原因や結果は、戦争の規模が拡大したことにあるのかは明確には言えない。いずれにせよ、当時の国々が行った改…

兵家(2)孫子(春秋時代前期の戦争)

この記事では孫武が生きた時代が戦争の活気であったことを示すために春秋戦国時代の戦争の移り変わりを書いていこうと思う。 戦闘について ルールについて 「宋襄の仁」 戦闘について 今から2500年以上前、中国春秋時代の戦争は、互いをはるかに見通すことの…

兵家(1)孫子(『孫子』は誰が書いたか)

これから『孫子』に入る。まずは著者と著作について。 兵法書『孫子』は誰が書いたか かつて著者について論争があった 現代に伝わる『孫子』までの変遷 兵法書『孫子』は誰が書いたか 『孫子』の「子」は先生というくらいの意味で、『孫子』の著者は孫氏であ…