歴史の世界

2017-07-01から1ヶ月間の記事一覧

メソポタミア文明:ウル第三王朝② 初代ウルナンム

即位まで 支配状況 シュメール地方 アッカド地方 ウルナンム法典と社会正義 即位まで アッカド王朝末期については 記事「アッカド王朝時代⑥ 六代目以降の没落から滅亡まで/都市国家分立期」で書いた。 王朝が滅亡する過程の中でラガシュ、ウルク、グティの…

メソポタミア文明:ウル第三王朝① 概要

これから幾つかの記事に亘ってウル第三王朝について書くが、最初に概要を書いておこう。 年表 文書行政システムと二元支配体制 ウルのジッグラト ウル・ナンム法典 ウル第三王朝版「万里の長城」 ウルの滅亡 周辺地域およびアッカド地方の統治機能の崩壊 シ…

メソポタミア文明:アッカド王朝時代⑥ 六代目以降の没落から滅亡まで/都市国家分立期

この記事では、王朝の滅亡までと、ウル第三王朝までの都市国家分立期を書く。都市国家分立期は一般的には、便宜的にアッカド王朝時代の中に含まれる。 王朝滅亡まで 王朝の年代 都市国家分立期 ウルク ラガシュ グデアの祈願像と円筒印章と円筒碑文 グティ …

メソポタミア文明:アッカド王朝時代⑤ 五代目シャルカリシャリ

[四代目]ナラムシンの治世にアッカド王朝は最大版図になったが、ローマ帝国に例を採るまでもなく絶頂期が没落の始めであり、支配領域の縮小と滅亡に至る権力の弱体化が顕著になる時代である。 出典:前田徹/初期メソポタミア史の研究/早稲田大学出版部/…

メソポタミア文明:アッカド王朝時代④ 四代目ナラムシン

遠征 反乱と統治 神になった王/神格化 王冠の授与 「アッカド地方」の成立 遠征 四代目王ナラムシンは前三代を引き継いで頻繁に外征を行った。そして彼の時代にアッカド王朝の最大版図を築いた。北はスビル(スバルトゥ=アッシリア=北メソポタミア)、西…

メソポタミア文明:アッカド王朝時代③ 二代目リムシュ/三代目マニシュトゥシュ

リムシュとマニシュトゥシュの外征 シュメール地方の支配状況 反乱 支配 リムシュとマニシュトゥシュの外征 サルゴンを継いだリムシュも積極的にエラム遠征を行ない、勢力を維持していたバラフシの王を殺し、エラム全土の支配権を掌握した。リムシュはエラム…

メソポタミア文明:アッカド王朝時代② アッカド王初代 サルゴン

南メソポタミア(アッカドとシュメール)の統一 「国土の王」と「全土の王」 サルゴンの常備軍と遠征と支配領域 南メソポタミア(アッカドとシュメール)の統一 サルゴンという名前は『旧約聖書』に出てくるヘブライ語名であって、アッカド語ではシャル・キ…

メソポタミア文明:アッカド王朝時代① 時代区分/セム人とアッカド人

シュメールを統一しかけたウルク王ルガルザゲシを打倒して、アッカド王サルゴンがシュメール統一を果たす。サルゴンより始まる王朝をアッカド王朝と呼び、この時代をアッカド王朝時代と呼ぶ。 時代区分 セム人とアッカド人 シュメール人とアッカド人 アッカ…