歴史の世界

2017-10-01から1ヶ月間の記事一覧

人類の進化:「人類」の誕生

この記事で言うところの「人類」は我々ホモ・サピエンスではなくサルと分かれたばかりの我々の祖先のことを指す。 厳密に言うと(ここで言う)「人類」の誕生とは、ヒト族(Hominini)からヒト亜族(Hominina)への進化のことだ。 出典:サル目<wikipedia(…

人類の進化:霊長類と類人猿と人類の関係

この記事では、あらためて霊長類と類人猿と人類の関係について書く。 霊長類 類人猿 霊長類(霊長目=サル目)以下の分類について 分岐の年代 原郷(原産地)と拡散 人類と類人猿の共通祖先はアフリカ起源か? 霊長類 霊長目(れいちょうもく、Primates)は…

人類の進化:サルとヒトを分けるもの ~直立二足歩行~

ゴリラ、チンパンジー、テナガザルなどの類人猿と人間との最大の違いは歩き方です。我々人類は直立二足歩行ですが、彼らは四足歩行です。チンパンジーは腕が長く、地面に前の拳を付くように半直立で歩行するナックルウォークを行います。 出典:篠田謙一 監…

人類の進化:「ヒト」「ホモ・サピエンス」について

「ヒト」とカタカナで表記する意味 生物に命名するときはラテン語を使用して名付けることが国際規約で定められている。そしてこのラテン語名に対応する和名(標準和名)が定められている。ただし、和名を名付けるときの規約は無い。(学名<wikipedia、学名…

進化:進化にまつわる歴史⑦ 総合説 ~進化論論争の決着~

ラマルクの進化論はその中心にある「獲得形質の遺伝」の間違いを当初より指摘され、天地創造説(あるいは種は変化しないという考え)を覆すことはできなかった。 さて、ダーウィンの『種の起源』発刊からの状況。 ダーウィンやウォレスの書物はおおいに売れ…

進化:進化にまつわる歴史⑥ 19世紀にしぶとく残る天地創造説 ~ジョルジュ・キュヴィエの天変地異説~

進化論が登場した時代背景 19世紀前半の科学は まだキリスト教の影響が非常に強く天地創造説が強く信じられていた。記事「進化にまつわる歴史① ダーウィン以前」で紹介した天地創造説を支持するウィリアム・ペイリーの『自然神学』(1809)も広く読まれてい…

進化:進化にまつわる歴史⑤ もう一人の自然淘汰説論者、アルフレッド・ラッセル・ウォレス

前回からの続き。 自然淘汰説が初めて世に出たのは、1858年のチャールズ・ダーウィンとアルフレッド・ラッセル・ウォレスの共同論文だ。 共同論文と言ってもダーウィンとウォレスが共同研究をしたわけではなく、両者は独立して自然淘汰説を思いついた*1。 今…

進化:進化にまつわる歴史④ ダーウィンの自然淘汰

自然淘汰は natural selection の訳語で、自然選択とも呼ばれる。 自然選択説とは、進化を説明するうえでの根幹をなす理論。厳しい自然環境が、生物に無目的に起きる変異(突然変異)を選別し、進化に方向性を与えるという説。1859年にチャールズ・ダーウィ…

進化:進化にまつわる歴史③ ダーウィン以前の進化論 ~ラマルクの獲得形質の遺伝~

1623 スイスのギャスパール・ボアン、『植物対照図表』の一部で二名法を採用。 1686 イングランドのジョン・レイ、『植物誌』で種の概念を発表する。 1694 フランスのジョゼフ・ツルヌフォール、『基礎植物学』で種の上に属、目、網を立てる。 1735-59 スウ…

進化:進化にまつわる歴史② 分類学

1623 スイスのギャスパール・ボアン、『植物対照図表』の一部で二名法を採用。 1686 イングランドのジョン・レイ、『植物誌』で種の概念を発表する。 1694 フランスのジョゼフ・ツルヌフォール、『基礎植物学』で種の上に属、目、網を立てる。 1735-59 スウ…

進化:進化にまつわる歴史① ダーウィン以前

ダーウィンの自然淘汰説が出る以前は聖書に書いてある天地創造説と古代文明の頃からあった自然発生説が信じられていた。 この世にある全てのものは神によって創造されたという天地創造説は中世西欧では当然のこととして受け入れられていたが、科学的知識が増…

進化:進化について

厳密な学問上ではなく、一般的な進化は、ある種(生物)から別の新しい種ができることをいう。時々は新しい属もできる(種・属については記事「「種」「属」について/生物の分類について」参照)。この進化は生物学上、適応進化と言うらしい。 これ以外の進…