中東_メソポタミア文明①
南メソポタミアは、このブログで何度も触れているように、資源というものがほとんど無い。都市と市民の生活の維持に必要な物資は他の地域から輸入しなければならない。 ウルク期の前の時代、ウバイド期の後半に南メソポタミアと他の地域をつなぐ物流網は既に…
戦争 現在では,国家を含む政治的権力集団間で,軍事・政治・経済・思想等の総合力を手段として行われる抗争(内乱も含む)をいう。従来は,狭く国家間において,主として武力を行使して行われる闘争のみが戦争と定義されていた。 出典:百科事典マイペディ…
前回の記事「メソポタミア文明:ウルクの大杯に学ぶ③(神)」から引き続いて書く。 今回も前回同様に小林登志子著『シュメル――人類最古の文明』と前川和也編著『図説メソポタミア文明』に頼って書く。 前回に引き続き、今回も上段のシーンに焦点を当てながら…
前回の記事「メソポタミア文明:ウルクの大杯に学ぶ②(牧畜・家畜)」から引き続いて書く。 今回も前回同様に小林登志子著『シュメル――人類最古の文明』と前川和也編著『図説メソポタミア文明』に頼って書く。 中段:剃髪した裸の神官 上段:神への献上 神(…
前回の記事「メソポタミア文明:ウルクの大杯に学ぶ①(農耕・栽培)」から引き続いて書く。 今回も前回同様に小林登志子著『シュメル――人類最古の文明』と前川和也編著『図説メソポタミア文明』に頼って書く。 下段:農耕と牧畜の風景 ヒツジ ヤギ ウシ ブタ…
小林登志子著『シュメル――人類最古の文明』の第二章《「ウルク出土の大杯」が表す豊穣の風景》(p53~)と前川和也編著『図説メソポタミア文明』の序章《「ウルクの大杯」を読む 文明成立の宣言》(p6)で、ウルクの大杯が取り上げられている。 ウルクの大杯…
シュメール文明が誕生したウルク期と、王朝が誕生した初期王朝時代の間にジェムデト・ナスル期という時代区分がある。この区分がどのような時代なのか、なぜウルク期と区別される必要があるのかを説明してくれる文献は「Jemdet Nasr period<wikipedia英語版…
テル(遺丘) ジッグラト テル(遺丘) メソポタミア文明の建造物の代表であるジッグラトに、触れる前にテル(遺丘)について触れる。 遺丘(いきゅう、英語: tell)とは、ある場所に繰り返し集落や都市が築かれた結果、その場所が丘のように盛り上がった状…
時代は変わっても神殿は都市の中心部に在リ続け、幾つもの重要な役割を果たした。 都市文明が誕生したばかりの時期は行政と宗教の運営が未分化だったが、時を経て分化していった。おそらく人口の増加や交易の多様化、インフラ事業の増大など業務が増えるにし…
世界最古の文字「ウルク古拙文字」は数詞と物を表す絵文字だけで記録をつけるために使われていた。 これからまた時が経つと、物と数字の記録だけでなく、「物と数字」の関係者たちの名前も書かれるようになっていった。例えば物の貸し借りの債権者と債務者、…
世界最古の文字はメソポタミアで誕生した「ウルク古拙文字」だ。 「拙」の字があるように、産まれたばかりの文字は絵文字もしくは記号のようなものだった。これが時を経て使いやすいように変わり、文字大系(現代でいうところのアフファベットや五十音)が出…
文明はcivilizationの訳語だ。「civilizeすること=都市化すること」が文明の意味となる。 「文明」という言葉がついたものが全て都市を持っているかというとそうでもない。長江文明もトロイア文明も都市は持っていない。文明という言葉は曖昧なのだ。 今回…
メソポタミア文明の最初期はシュメール文明。シュメール文明は最古の文明と言われているが、その直前はウバイド文化で、それなりに栄えていた。 このウバイド文化とシュメール文明の差はなにか、という問題は別の記事でやるとして、この記事ではウバイド文化…
アムーク文化とハッスーナ文化 アムーク文化 ハッスーナ文化 ハラフ文化とサマッラ文化 ハラフ文化 サマッラ文化 上記2つの文化とメソポタミアの風土 西アジアの先史については「先史」カテゴリーにいくつか書いた。 先史:2万年前~(ケバラ文化/マドレ…
これからメソポタミア文明シリーズを書く。「メソポタミア文明①」カテゴリーに保存する。 メソポタミア文明とこのブログの「メソポタミア文明①」カテゴリについて メソポタミア文明の時代区分は、一般的に「シュメール文明からアケメネス朝ペルシア帝国」ま…