歴史の世界

人類の進化:「ヒト」「ホモ・サピエンス」について

「ヒト」とカタカナで表記する意味

生物に命名するときはラテン語を使用して名付けることが国際規約で定められている。そしてこのラテン語名に対応する和名(標準和名)が定められている。ただし、和名を名付けるときの規約は無い。(学名<wikipedia学名<世界大百科事典 第2版<株式会社日立ソリューションズ・クリエイト<コトバンク

「ヒト」は学名「ホモ・サピエンス」の標準和名である。生物としての「人間」を表す時、一般的に、「ヒト」とカタカナで表記する。

「サルからヒトへ」の意味

「サル」とは霊長類(霊長目=サル目=Primates)からヒトを除いた総称(サル目<wikipedia)。

「ヒト」は本来はホモ・サピエンスを指すが、「サルからヒトへ」の中の「ヒト」は「ホモ・サピエンス+化石人類」を指す。化石人類とはアウストラロピテクス北京原人など絶滅した人類のこと。つまりここでは「ヒト」は人類全体の総称。

ちなみに化石人類に対応してホモ・サピエンスを現生人類ということもある。

参考:類人猿

類人猿(るいじんえん、ape)は、ヒトに似た形態を持つ大型と中型の霊長類を指す通称名。ヒトの類縁であり、高度な知能を有し、社会的生活を営んでいる。類人猿は生物学的な分類名称ではないが、便利なので霊長類学などで使われている。一般的には、人類以外のヒト上科に属する種を指すが、分岐分類学を受け入れている生物学者が類人猿(エイプ)と言った場合、ヒトを含める場合がある。ヒトを含める場合、類人猿はヒト上科(ホミノイド)に相当する。

出典:類人猿<wikipedia

ホモ・サピエンス」と「ホモ・サピエンス・サピエンス」

ホモ・サピエンス」は国際規約で定められている学名。ラテン語で「知恵のある(サピエンス)人間(ホモ)」という意味。

ホモ・サピエンスの直径の祖先と考えられている化石人類に「ホモ・サピエンス・イダルトゥ」がある。この人類はホモ・サピエンスと種を分けるほどの違いがないため、「亜種」の関係とされる。

ホモ・サピエンス・イダルトゥ」と「ホモ・サピエンス(現生人類)」の混乱を避けるため「ホモ・サピエンス・サピエンス」と表記する場合がある。(記事《「種」「属」について/生物の分類について》第四節「学名」参照)